LVマガジン「アンシャンテ」 お客様の声(2)
車が大好き、辛口批評の主人も、この車はお気に入りです■神奈川県横浜市 下条八重子さん(60歳)

左から、下条八重子さん、長男の隆容さん、ご主人の容男さん、長女の亜希子さん

セフィーロのカスタムカーが愛車だった下条容男(ひろお)さん(60歳)。
脳梗塞で倒れ、車いす生活となってからは、長女・亜希子さんが運転する
キューブチェアキャブ スロープタイプに乗っています。

ドライブ旅行の打ち合わせ中に発症

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 ドライブが大の趣味だった容男さんの様子がおかしくなったのは、2004年6月のこと。妻の八重子さん、長女の亜希子さんと、明日の土曜日にはドライブしようと話していた矢先だった。担ぎ込んだ病院では脳梗塞との診断で、そのまま入院、2度の開頭手術を行い、自宅近くの病院に転院したのは、6か月後のことだった。さらにここで3か月の入院生活を送った後、今度は介護および機能訓練のため、介護老人保健施設に入所した。

 この間の移動に利用したのは、容男さんの愛車セフィーロ。八重子さんや亜希子さんがいつも乗っていたのは軽自動車だったが、このときには大きい車がいいだろうと、それまで「『これは僕の宝物』と触らせてもらえなかった(笑)セフィーロを利用しました」(亜希子さん)

 最初に入院した病院で、車いすへの乗せ方や降ろし方などを教わっていた亜希子さんだったが、実際にやってみると「意外と車のシートが低く、きちんと座らせるのが大変。頭をぶつけないようにと気をつかいながら、汗びっしょりでした」

 こうして長男の隆容さんも交えて退所後の生活設計を描く中、家の改築とともに福祉車両の購入は家族の暗黙の了解事項となっていた。

自宅改装に続いて福祉車両を検討

 まずは、日常を過ごす家の改築。横浜市の助成金を受けて、容男さん専用の玄関の設置、レールの必要がない吊り戸の設置、段差の解消、車いすで出入りできるトイレの改装などを行い、今度は本格的に自動車の検討に入った。

「インターネットを使って各社の情報を収集することから始めました。いろいろ比較する中で、私が気に入ったのがセレナアンシャンテ セカンドスライドアップシート脱着タイプ。シートが車外に出てきて、そのまま車いすになるというので、すごく便利だと思った。それに、私自身大きなワンボックスカーに乗ることに憧れていました(笑)」(八重子さん)

 亜希子さんは「色がかわいいのでマーチ」、隆容さんは「スタイルがいいからキューブ」が希望だったが、そこは母の力、ほぼセレナに決まりかけた。

 そこに待ったをかけたのが、相談を受けていた神奈川日産自動車鶴ヶ峰店の平本政夫カーライフアドバイザーだった。

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通常の状態

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ニールダウンさせた状態。約90mm車高が下がる

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後退防止装置のスイッチ

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ニールダウンさせた後、スロープのロックを解除し、ゆっくりとスロープをひらく

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乗車の準備完了

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車いす固定ベルトの後退防止装置により、車いすが途中で後ろに下がることはない

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スロープ角度はゆるやかな8度

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シートベルトは、腰骨の低い位置にぴったりと着用。ベルトは車いすの車輪の中を通して固定する

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室内は頭上、左右に余裕がある

家族三人でカレスト座間へ

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広々とした車内。オプションで付けたオレンジ色の車いす用手すりは、カーブの際、容男さんが体を支える際に役立つ

 LVアドバイザリースタッフの資格を持つ平本さん。「実際に試されてみなくては、ご自身に合った車なのかどうかはわからない」と、いろいろな車を実際に試してみることを、強力に薦めた。

 こうして、入所中の容男さんを除く家族3人で、多くのLVが展示されているカレスト座間を訪れたのは、05年11月のこと。3時間かけて7〜8台の車を乗り比べたという。

 そこで判明したのが、「実際に乗ってみると私にはセレナは大きくて、運転に自信が持てない」(八重子さん)。小柄な八重子さんにとっては運転席への乗り降りも少し大変だった。逆に実物を見た亜希子さんや隆容さんはセレナをおおいに気に入ったが、結局、コンパクトカーのマーチかキューブを購入することとした。

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車いすの固定は、後ろ側車いす固定装置のレバーを押しながらベルトを引き出し、フックを車いすのフレームにかける

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車いす固定スイッチの「固定」側を押すと電動で固定される

利用する本人が実際に試して購入

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容男さん専用の玄関。居間の窓を改装した。ここで室内用の車いすに乗り換える

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 マーチは助手席が回転〜昇降するスライドアップシート、キューブは車いすごと乗り降りできるスロープタイプ。検討の結果、普段介護を担当する亜希子さんが、力を使うことなく、乗り降りが簡単にできると、キューブチェアキャブ スロープタイプに決定。容男さんが退所後に、デモカーを自宅に持ってきてもらい、容男さんも実際に乗り込んでみた。

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八重子さんの趣味はガーデニング。明るい日差しのもと、花々が咲き誇る

「私は乗せてもらうほうだから、決定権はない(笑)」というものの、容男さんの評価も上々。こうして06年4月に納車された。

 乗る側としては、「デイケアの送迎に使用されている軽自動車と比べると、車内もゆったりしていて、落ち着きます。それにオプションで付けた車いす用手すりも、カーブなどの際、体を支えてくれるのですごく安心です」(容男さん)

 一方乗せる側は、「車高が下がるのでスロープがゆるやか、女性の力でもスムーズに乗り降りさせられます。また、オプションで電動式の車いす固定装置を装着しましたが、操作もすごく簡単です」(亜希子さん)

「再び家族でいろいろな所に出かけたいですね。ガイドブックを何冊か買ってきて、主人と一緒にドライブに行ける所を探しています」(八重子さん)。近いうちにどこかの行楽地で仲良し一家の笑顔が見られることでしょう。